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【小ネタ写真】関電の事件で再会した時代劇のあれ

今回の小ネタ写真は、どのタイミングで出すべきか非常に悩んでいた類のものだが、関西電力の金品受領事件によってアップするなら今!と思い立った。

このカードを切るチャンスが巡ってくるなんて、わたしがふだん持ち歩いている地球儀に、たまたま通りかかったゴー☆ジャス氏が「ここ!」と指差してきたような気分である。

たとえの微妙さはさておき、事件については2019年10月3日付の日本経済新聞の紙面を借りよう。

福井県・高浜原発を誘致した当時の助役・森山栄治氏が、相当額の賄賂を関西電力に手渡していたという記事である。いろいろなメディアで話題になったのはその手渡し方で、まるで時代劇のようなのである。


関電の調査報告書は「土産物の袋の底に見えないように入れて渡されるケースが多かった」としている。岩根茂樹社長は「就任祝いとしてもらったお菓子の下に金貨が入っていた」と説明した。

時代劇のステレオタイプとも言うべき越後屋と悪代官の構図。長崎名物カステイラの下には敷き詰めた小判がぎっしり。そういうシーンを思い浮かべる。

しかし、わたしには他の心当たりがあった。「これはアレじゃないか!」とニュースを知るや写真フォルダを検索した。それは島根県津和野の銘菓「源氏巻」のことである。

2008年当時の写真なので、現在のパッケージは変わっているかもしれない。裏にはこのような由緒が記されていた。


当時の津和野藩主、亀井茲親かめい これちかが勅使接待役を命じられ、吉良上野介に教示を依頼しましたが、浅野同様、数々の非礼を受け藩主を怒らせました。それを知った国家老多胡外記たご げきは早速、吉良に進物を贈りつけ、ことなきを得ました。

その時の進物の一つが『源氏巻』です。小判を下に敷きその上に竹皮で包んだ源氏巻をのせたという言い伝えがあります。津和野を救ったといわれる縁起の良いお菓子です。

ですます調で書かれたこの縁起を何度も何度も読み返したが、たどり着く結末は「津和野藩の窮地を救ったのは他でもない、カネである」だった。権力者への賄賂を正々堂々と謳う銘菓が他のどこにあるだろうか。大変な衝撃を受けたものである。

ちなみに、現時点でのWikipediaでは「小判を忍ばせた『源氏巻』」は後世の創作とされているようだ。津和野藩を救った力というのは、本当のところ何だったのだろう。