2015年4月3日時点でのiOS版 Microsoft Wordのテンプレートが秀逸だった。
文例にはなぜか「東海道五十三次」が差し込まれていて、それはそれは異様な世界を織り成していた。
これがそのスクリーンショットである。
街歩きを楽しむ2人の外国人女性。そして【東海道五十三次】の大見出し。
思い浮かべるのはまったく新しいコンセプトの『東海道中膝栗毛』であり、人種や性別の壁を軽々と超えた、弥次さん・喜多さんの爆誕である。爆誕の巻〜ぃである。せっかくなので、2人の女性に台詞をあててみよう。
弥次「でへへへへへー」
喜多「がはははははー」
彼女らの表情から察せられるテンションの高さからすれば、これくらいの台詞が妥当だろう。
さて、インパクトのあまり真っ先にこのテンプレートを開いてしまったのだが、他のはどうなっているのか。テンプレートの一覧ページに戻ってみよう。
あ、これも、はっ、これも!見渡せば全てが「東海道五十三次」。
実用レベルで考えると、ここまで個性的なテンプレートでは手直しに手間がかかるし、最後まで校正作業には気が抜けない。
たとえば、書き上げたニュースレターに「東海道五十三次」が含まれていないかを隈なくチェックする必要がある。
さらには「東海道五十三次」ばかりに気を取られていると、絵師「菱川師宣」の文字列が残ってしまうという落とし穴が待ち構えている。
部下「すみません!間違えました!」
上司「えっ?なんで?」
そういうやりとりが容易に想像できる。通常入り込む余地のない言葉が、社内報に紛れ込むリスクが大きい点、最大限の注意を払いたいところだ。
しかし、安心していただきたい。現バージョンのテンプレートでは何ら刺激のない文例に修正されている。すぐに使えるテンプレートは嬉しいは嬉しいが、それはそれで寂しくもある。
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